城南大橋どうぶつ病院

群馬県高崎市寺尾町 2623-6
TEL : 027−384−3000

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 胃拡張・胃捻転症候群

 病気の概要

 胃拡張・胃捻転症候群は、大型〜超大型犬、特に胸郭の深い犬で発症リスクが高く、過呼吸や過食に伴う胃拡張に加えて胃捻転がおこることで胃の出入口が塞がり、胃拡張がさらに悪化していきます。拡張と捻転による血流循環の遮断はショック状態をきたし、時間が経つほど悪化し死亡率が高くなるため、即緊急治療が必要な命にかかわる病です。


 症状

 胃の拡張・捻転とそれに伴う上腹部膨満流涎吐気、嘔吐、肺の低酸素、呼吸機能障害、虚脱、循環血液量減少によるショック(微弱徐脈もしくは頻脈、粘膜蒼白、虚血性心室性不整脈、低血圧、心拍出量の減少)、播種性血管内凝固(DIC)による多臓器不全などが起こります。


 治療

 胃チューブもしくは胃穿刺によって胃の内容物(ガス)を抜き去り、非外科または外科的な胃捻転の整復を試みます。再発が極めて多いため外科的な胃固定術を同時に行います。血流解除後の再灌流障害(虚血状態時に各組織で生成された毒物の一斉流出)の予防策として、胃とともに捻転し鬱血した脾臓(脾腫)の切除を行います。
 また、血流障害によっておこるグラム陰性腸内細菌によるエンドトキシンの増加や、続発する胃潰瘍、胃壊死、穿孔性腹膜炎、誤嚥性肺炎に対して、胃洗浄や抗生剤の投与、必要であれば腹腔洗浄などを行います。生体内では、低カリウム、低血糖、乳酸による代謝性アシドーシスなどの状態に陥っており、輸液などの対症療法や、DICに対する血漿輸血などの治療を行います。
 胃拡張・捻転の予防策として、予防的胃固定手術の他に、ふやかし食、頻回少量食(1日4食以上に分割)、食後運動制限、仰向けで寝転がらないなどが勧められます。
 何よりも大事なことは、大型犬で胃捻転が疑われる場合は救急疾患です。一刻も早く病院へ電話し、即来院・即緊急治療が必要、であることを覚えていただけたら幸いです。


 
                    

 ケース1: 胃捻転

 上腹部のX線写真。胃捻転(左写真)と比較正常写真(右写真)

 重度に拡張した胃(胃ガスにて黒色強調化)と、中央部に捻転ライン(白い線)がみられる。

 
                    

 ケース2: 胃捻転

 上腹部のX線写真。胃捻転(左写真)と比較正常写真(右写真)

 重度に拡張した胃(胃ガスにて黒色強調化)がみられる。

 
        
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